2007年10月13日土曜日

OracleがBEAに買収提案!?

The benefit to BEA of an Oracle buyout

えー、OracleがBEAに買収提案だそうで。
$6.67 billion in cashだから、今のレートでは約7,800億円の現金での買収提案となります。

この記事でも言っている様に、元々Web Application Serverという「インフラ」を主力製品としてきたBEAには、その将来について不明瞭な点があったことは否めないところで、そういう意味で単なるRDBMSベンダから脱却してトータルなパッケージベンダーになろうとしているOracleにはより実用的なソフトウェアのスタックがあり、その基盤としてこの分野のデファクトで実績も多数あるWebLogicを取り込むことで、より明瞭な未来が描けるだろうということは私も同意です。

Web Application Server界では、キングのWebLogicを追いかけてIBM WebSphere、Oracle Application Server、Sun ONE Application Server、JBoss、ColdFusion、WebObjectsあたりが戦いを仕掛けましたが、結局生き残ったのはWebSphereとJBoss位なのかなあといった感想です。そういう意味で、OAS(=Oracle Application Server)には実績が(比較すると)乏しいし、WebLogicで補完できるのはとても良いことでしょうね。Oracleにとっては。

まぁ、BEAの経営陣がどうするか、注目ですね。

またFUD??

何かまたMSがおっしゃってます。

MicrosoftのBallmer CEO,Red Hatユーザーからの特許料徴収を示唆

Linuxのソースコードに著作権侵害があると主張する手法は、先だって完結したSCOによる訴訟とそっくりですが、SCOがそうであったように今回のMSも、実際に明らかにすべき著作権侵害の箇所を明示出来ていない模様です。そうなるともはや言いがかりに過ぎないわけですが。。。

ちなみに、この記事日経ITProなのに最後の締めくくりが面白いですね。

「Microsoftが真剣にオープンソース界と交流するつもりなら,そろそろ実行するのか黙るのかを決める潮時だろう。」

Windows Server 2008の注目機能

コマンドラインで使いたい「Windows Server 2008」

Windows PowerShell
Windowsのコマンドプロンプト(cmd.exe)がUNIXのシェル(bash等)に比べて貧弱、というか比較対象にもならないほどダメダメなのは周知の通りだが、Windows PowerShellはそんな状況を改善してくれるコマンドラインツール群らしい。敢えて.NETベースで作っていたり、サポートしているコマンドの種類が130であることが微妙だが、今後OSがアップグレードした際のポータビリティを考えると.NET採用は何となく分かるし、よく使うツールのことを考えれば130個くらいのコマンドでも十分実用に足りるのかな、といったところ。

Server Core
遂に利用可能となるGUI無しのWindows Serverだそうだ。ワークグループサーバ程度の規模でなければ、単なるセキュリティホールもしくはリソースの無駄遣いに過ぎないGUIだが、今回やっとGUIレスのサーバ版Windowsが利用可能となった。こうなると、やっとLinux/UNIXとWindowsのフェアな比較が出来るというものだ。サーバ版OSとして、コスト、機能、安定性、信頼性など、様々な面から見て、どれが一番良いのか、これからWindowsの本当の実力が試されることだろう。

2007年10月12日金曜日

高速道路は無料に出来る

高速道路は無料にできる - 地方が豊かになり日本は新たな発展ステージへ

相変わらず山崎養世さんのコラムは分かり易い。今回は政治ネタじゃないし私もよく理解できる。しかも、私の意見は彼に近い。高速道路料金を下げることで移動コストを下げ、その結果一極集中を解消するというのは良い案だ。

ただ、一つ気がかりなのは首都圏には大規模開発可能な土地があまり残されていないということ。積極的に東京中心部の一極集中を解消するには、やはり行政主導での地方の大規模開発が必須なのではないかと思う。

確かにアクアラインの対岸の木更津は有力な候補地だが、首都高で行ける東京ダウンタウンの周辺地はもはや住居、オフィス等々で密集地帯だ。それこそ、東京を中心として50km〜100kmくらいの半径で物事を考えないといけないのではないか。

しかし、そのくらいの距離を比較的快適にクルマで通勤できるような環境が実現されたら素敵なのだが。。。

2007年10月5日金曜日

マイクロソフトが.NETのソースコードを公開

MS、.NETのソースコードを公開へ

記事によると、「.NET FrameworkのリファレンスソースコードをMicrosoft Reference Licenseの下で公開する方針」ではあるのだが、「Microsoft Reference Licenseでは、ソースコードを見ることができるが、修正および再配布は認められていない」とのこと。つまり、読めるけど修正も出来ないし再配布も出来ない、ということだ。

勿論、オープンソース過激派(?)のRichard Stallman何かに言わせれば、「こんなのはオープンじゃない」となるんだろうけれど、マイクロソフトは彼らなりにオープンにするプロセスを模索しているのだろうか。

本記事で「.NET Frameworkのリファレンスソースコード」とあるのだが、これは恐らく「.NET Frameworkそのもののソースコード」に近いものなのだろうと推測する。当然、特許や他社とのライセンス関係の絡みで公開出来ないコードはあるのかも知れないが、「リファレンス」とあるのはあくまで「.NET (Framework)」はスペックであって実装は個々に寄る、という事を言っているのだろうと思う。まぁ、実際のところ「.NETの実装」はマイクロソフトによる.NET Framework位しか無いわけだが。

オープンソースの.NET実装を頑張って作っている「MONO」プロジェクトの面々にとっては、今回のソースコード公開は朗報かも知れない。当然、公開されたコードをコピペして使ったら著作権を侵害することになるだろうが、実装のやり方や詳細設計の考え方などはマイクロソフトのコードから学べると思う。そういう点では、意味のあるコード公開なのかも知れない。

個人的に気になるのが、オープンソースという一連の流れをマイクロソフトがどう捉え、どの様に彼らの企業活動に組み込んで行くのか、ということだ。現在のマイクロソフトは、オープンソース陣営の人間から見ると「倒すべき敵」であったり「世界を支配する悪の帝国」であったりするのだろうが、マイクロソフトが優れたアーキテクトやプログラマを多数抱えていることは皆認めることだろうし、そういう意味では彼らがよりオープンな方向に進んでくれることはオープンソース陣営からしても好ましい事である筈だ。