2006年12月8日金曜日

IT投資≒バクチ(?)

IT投資はバクチ並に難しいのである

まさにこちらの著者の仰る通りなのである。
最近はすっかり離れてしまったけれど、私もかつてはSEだのITコンサルだのといった職種で、顧客の企業システム開発を担当していたわけだが、この(短いけど濃いぃ)経験からも、この記事の仰ることは非常に納得が行く。

まぁ、この記事で「こうしない方が良い」と指摘されているポイントは、個人的にはいわゆる「ウォーターフォール型開発」で典型的なやり方なのだと思う。長期間(半年〜1年)使って要件を定義し、設計し、それを実装に落とす。一度に決まる要求は「業務全部に渡る」なんて大規模なことはザラで、まさに「やっちゃいけないポイント」満載だ。

ただ、これはITベンダや開発者側の意識として認識すべき問題であることに異論は無いのだが、この記事で指摘している事項を実施するには、どちらかと言うと発注側の意識改革や業務改革がより求められるのかな、と感じた。

というのも、発注側は既存のシステムもしくは既存の(システム化されていない)業務フローの問題点を集積し、それがある程度の閾値を超えたところで予算確保し、それに基づいてシステム開発(改善)に入っていると思われるからだ。

発注側の予算確保がそういうやり方だと、どうしたって「まとまった予算」で「まとまった機能を開発(改善)」する必要が生じてしまう。つまり、システム開発という(繰り返しではない)業務フローが発生する際の一番のスタートポイントである「予算確保」の部分から、その粒度を落としていく必要があるのではないかと感じた

ただ、これに対しては発注側の啓蒙活動を行う以外に効果的な方法が思いつかない。エンジニア出身のCIO等、発注側のマネージャに「システム開発の本当のところ」を知っている人が就任すれば、ちょっとはマシな状況になるのだろうか。。。

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